
その代表が余弦定理だよ。
「2辺とその間の角が分かるけど、残りの1辺が出ない…」とか、「3辺は分かるのに角度が求まらない…」みたいな場面、あるだろう?
そんなときに余弦定理が使えるようになると、三角形の計算が一気にラクになるんだ。
この記事では、余弦定理の公式の意味、三平方の定理との関係、正弦定理との使い分け、そしてミスしないコツまで、友達に話すみたいに整理していくよ。
余弦定理は「三角形の辺と角をつなぐ」最強の橋渡しだよ
結論から言うと、余弦定理は三角形の辺の長さと角の余弦(cos)を結びつける定理なんだ。
直角三角形だけじゃなくて、どんな三角形(角度が0°〜180°の範囲)でも使えるのが大きいね。
そして実際に一番よく使うのは、いわゆる第二余弦定理の形だよ。
a² = b² + c² − 2bc cosA
三角形ABCで、角Aの向かいの辺をa、角Bの向かいをb、角Cの向かいをcとする(高校数学でよくある約束)と、この式で「辺↔角」の変換ができるんだ。
余弦定理が効く理由は「三平方の定理の一般化」だからなんだ
まず押さえたいのは第二余弦定理の3つの形
余弦定理は、どの角に注目するかで同じ形が3つあるよ。
- a² = b² + c² − 2bc cosA
- b² = c² + a² − 2ca cosB
- c² = a² + b² − 2ab cosC
ここで大事なのは、cosが付いている角の向かいの辺が、左辺の「二乗のやつ」になること。
これ、慣れるまではよく混乱するポイントだね。
三平方の定理とつながる瞬間が気持ちいい
余弦定理が「三平方の定理の一般化」と言われるのは、直角三角形を代入すると一発で分かるよ。
もし角Aが90°なら、cos90° = 0 だよね。
すると、
a² = b² + c² − 2bc×0 = b² + c²
つまり、余弦定理は直角のとき三平方の定理になるんだ。
「直角じゃない三角形でも、直角っぽい計算ができるように拡張した」ってイメージを持つと、公式が暗記じゃなくて納得になるよ。
第一余弦定理もあるけど、まずは第二を使うのが定番だよ
余弦定理には、第一余弦定理と呼ばれる形もあるんだ。
たとえば、
a = b cosC + c cosB
みたいな形だね。
ただ、学校の問題や入試で「余弦定理」と言われたら、だいたい第二余弦定理(a²の形)を指すことが多いんだ。
だから最初は、第二余弦定理を中心に練習するのがいちばん効率いいよ。
正弦定理との使い分けは「手元にある情報」で決まる
「正弦定理と余弦定理、どっちを使えばいいの?」って悩みがちだよね。
ざっくり言うと、余弦定理は次の場面で強いんだ。
- 2辺と挟む角(SAS)が分かって、残りの1辺を出したい
- 3辺(SSS)が分かって、角度を出したい
一方で正弦定理は、角が絡む情報(2角1辺、または2辺1角で角が対になっている)に強いと言われることが多いね。
つまり、余弦定理は「角が1個しかない」「角がまだ出てこない」状況で頼りになる、って覚え方が使いやすいよ。
余弦定理の使い方は「辺を出す」と「角を出す」の2パターンでOKだよ

例1:2辺と挟む角から、残りの1辺を求める
余弦定理の王道パターンだね。
たとえば、b=3、c=4、角A=60°のとき、辺aを求めてみよう。
公式はこれ。
a² = b² + c² − 2bc cosA
代入すると、
a² = 3² + 4² − 2×3×4×cos60°
cos60° = 1/2 だから、
a² = 9 + 16 − 24×(1/2) = 25 − 12 = 13
よって、a = √13 だね。
この例のいいところは、角が60°みたいな「cosが分かる角」だと計算がすごくスムーズな点だよ。
例2:3辺から角度を求める(cosを先に出す)
次は「辺は全部あるけど角がない」パターン。
a=7、b=5、c=6 の三角形で、角Aを求めたいとするね。
余弦定理をcosAについて解くと、こうなる。
cosA = (b² + c² − a²) / (2bc)
代入すると、
cosA = (5² + 6² − 7²) / (2×5×6)
cosA = (25 + 36 − 49) / 60 = 12 / 60 = 0.2
つまり、角AはcosA=0.2となる角だね。
角度(度数)まで出したいなら、電卓や表を使ってA ≈ arccos(0.2) とする流れになるよ。
ここでのポイントは、いきなり角度を出そうとせず、まずcosを作ることなんだ。
例3:三平方の定理っぽく「直角かどうか」を判定する
余弦定理は、辺の情報から「どんな三角形か」を見るのにも使えるよ。
たとえば a=10、b=6、c=8 のとき、角Aが直角かどうか見てみよう。
cosA = (b² + c² − a²) / (2bc) を使うと、
cosA = (6² + 8² − 10²) / (2×6×8)
cosA = (36 + 64 − 100) / 96 = 0 / 96 = 0
cosA=0 なら A=90° だね。
つまりこの三角形は、角Aが直角の直角三角形なんだ。
これは実質、三平方の定理の判定(6-8-10のやつ)と同じだけど、余弦定理の視点で見ると「直角に限らない判定」に自然につながるよ。
例4:鈍角・鋭角の見分けにもつながる
もう一歩だけ進めると、cosの符号で角のタイプも見えるんだ。
- cosA > 0 なら角Aは鋭角(90°より小さい)
- cosA = 0 なら角Aは直角
- cosA < 0 なら角Aは鈍角(90°より大きい)
余弦定理でcosAを計算して、マイナスが出たら「この角、けっこう開いてるんだな」って分かるのは便利だよ。
つまずきやすいポイントは「どの角のcosか」と「挟む角」だよ
「aとAは向かい合う」を毎回確認する
余弦定理のミスで多いのが、a,b,cとA,B,Cの対応がぐちゃっとなるやつだね。
対策はシンプルで、式を書く前に一回だけこれを確認すること。
角Aの向かいがa、角Bの向かいがb、角Cの向かいがc
慣れてないうちは、図に小さく書き込むのがいちばん確実だよ。
「2辺と挟む角」じゃないときは、余弦定理が面倒になることもある
余弦定理が気持ちよく使えるのは、2辺と挟む角がそろっているときなんだ。
たとえば、bとcが分かっているなら、使う角はその間の角Aだよね。
もし「2辺と、挟まれていない角」が与えられている場合は、正弦定理のほうが素直なことも多いんだ。
だから問題を見たら、まずは
- 分かっている角は、どの辺に挟まれている?
- 分かっている辺は、どの角の向かい?
を確認すると、選ぶ定理がブレにくいよ。
計算のコツは「cosの値を先に確定」させること
余弦定理の計算で手が止まりやすいのは、cos60°みたいに値がきれいな角じゃないときだね。
その場合は、
- 辺を求めるなら、最後に平方根を取る前まで整理する
- 角を求めるなら、まずcosAを分数や小数で出してから、必要なら角度に直す
この順番にすると、途中でぐちゃぐちゃになりにくいよ。
証明はいろいろあるけど「垂線を引く」発想が王道
余弦定理の証明は、いくつも知られているんだ。
たとえば、垂線を引いて三角形を分割して、三角比の関係(cos²+sin²=1など)や三平方の定理を使う方法、面積を使う方法、第一余弦定理から変形する方法などがあるよ。
全部を覚える必要はないけど、「直角三角形に分解して考える」という発想は、図形問題全般でかなり役に立つんだ。
余弦定理は「2辺と角」か「3辺」が見えたら出番だよ
ここまでの話をまとめるね。
- 余弦定理は三角形の辺と角(cos)を結びつける定理
- よく使う形はa² = b² + c² − 2bc cosA(第二余弦定理)
- A=90°ならcos90°=0で三平方の定理に一致する
- 2辺と挟む角→残りの1辺が出せる
- 3辺→cosを作って角度が出せる
- 正弦定理との使い分けは、手元の情報が「挟む角」かどうかで考えるとラク
余弦定理は「使いどころさえ分かれば、あとは代入して整理するだけ」になりやすいんだ。
そこまで行くと、図形と計量がちょっと楽しくなるよ。
まずは「SASの1問」を解いて、手に馴染ませよう
もし今、余弦定理がまだ手触りとして掴めていないなら、最初の一歩はシンプルでいいよ。
「2辺と挟む角」から1辺を求める問題を、まず1問だけ丁寧に解いてみよう。
図を描いて、aとAの対応を確認して、公式に代入して、最後に√を取る。
この流れが一回スムーズに通ると、余弦定理はかなり味方になってくるんだ。
次に「3辺から角」をやると、正弦定理との使い分けも自然に見えてくるはずだよ。