「こんな執事、現実にいたら世界平和じゃない?」って思わせてくれるのが、『黒執事』のセバスチャン・ミカエリス。初めてこの作品に出会ったのは高校時代、友達に勧められて読んだのがきっかけだったんだけど、もう1ページ目から世界観に吸い込まれたのを今でも覚えてる。
19世紀末のイギリス・ロンドン。霧の都と呼ばれたこの時代を舞台に、ファントムハイヴ家の13歳の若き当主・シエルと、彼に仕える完璧すぎる悪魔執事・セバスチャンが織りなすダークファンタジー、それが『黒執事』。ただの執事と主人じゃなくて、魂を賭けた契約関係ってところがまたたまらないんだよね。
シエルは女王陛下の“番犬”として、裏社会の事件を解決していく立場にあって、そのためにセバスチャンを従えてるんだけど、この2人の信頼関係は見ててゾクゾクする。ビジネスライクなようでいて、お互いが必要不可欠な存在になってるって感じ?「Yes, my lord」の一言で、何でも完璧にやり遂げるセバスチャン、正直反則級のかっこよさ。
最近ではアニメ『黒執事 -緑の魔女編-』が2025年4月から放送されてて、私の中でまた黒執事ブームが再燃中。舞台はロンドンを離れてドイツの片田舎。人狼の噂が広がる森の中で、”緑の魔女”と呼ばれる少女・ジークリンデと出会うんだけど、彼女の純粋さと悲しみがまた切なくて…。そこにシエルとセバスチャンがどう関わっていくかっていうのが見どころなの。
登場するキャラがとにかく魅力的すぎる!シエルのクールさと繊細さのギャップ、セバスチャンの人外レベルの有能っぷり、そしてグレル・サトクリフの爆走っぷりとか、バラエティ豊か。推しが決まらない人、間違いなく多いと思う(笑)。ちなみに私は葬儀屋(アンダーテイカー)推し。あの謎多き雰囲気と狂気がツボすぎる。
『黒執事』って、ただの耽美系アニメじゃなくて、ストーリーもしっかりしてるのがいいところ。政治、陰謀、宗教、科学…いろんなテーマを取り入れてるから、ミステリーやサスペンスが好きな人にもドンピシャ。しかも、セリフひとつひとつが詩的で深いのよ。「君は道化になれるか?」とか、「人は、失うことで成長する」なんて、グサッと刺さるセリフ多すぎ。
アニメのクオリティも年々上がってて、特に「緑の魔女編」の作画が美しすぎる。光と影のコントラスト、細かい衣装のディテール、森の深さの描き方…本当に映画レベル。主題歌も豪華で、オープニングはCö shu Nie feat. HYDEの「MAISIE」、エンディングは龍宮城の「WALTZ」。どちらも中毒性やばいし、作品の雰囲気にめちゃくちゃ合ってる。
そして忘れちゃいけないのが、ファントムハイヴ邸の使用人たち。おっとりメイリン、筋肉バルド、天然フィニアン…普段はお笑い要員なんだけど、いざというときの戦闘能力がとんでもないギャップ萌えポイント。何気に一番守ってるの彼らかも、って思えるほど頼もしい。
最近はグッズも超充実してて、推し活にもぴったり。セバスチャンの紅茶セットとか、シエルのシルエットが入ったポーチとか、可愛いのに上品で持ちやすいアイテムばっかり。特に2025年の「緑の魔女編」記念グッズは争奪戦状態だったし、カフェコラボも即予約満席で、ファン熱がすごい。
もし、まだ『黒執事』を知らない人がいたら、最初に観てほしいのは2014年の「Book of Circus」。ここから入るとキャラの関係性もわかりやすいし、原作ファンも納得のシナリオ展開で、超入りやすい。そこから「Book of Murder」、「Book of the Atlantic」、そして今の「緑の魔女編」と進んでいくと、どっぷり世界にハマれると思う。
配信もかなり充実してて、ABEMA、Netflix、Prime Video、dアニメストアなど主要なサービスで見られるから、スキマ時間に観られるのがありがたい。個人的には休日に紅茶を淹れて、キャンドル焚きながらまったり観るのがおすすめ。ちょっとした非日常を味わえる感じが最高なの。
それにしても、この作品の一番の魅力って、“美しさの中の闇”だと思う。華やかで上品な世界に見えて、その奥にある闇や人間の業を描くのがすごく巧み。キャラたちも完璧じゃなくて、それぞれが傷や過去を抱えてるからこそ、心に響くんだよね。
『黒執事』はただのアニメじゃなくて、人生にそっと寄り添ってくれるような存在。何度見ても新しい発見があるし、セバスチャンの優雅さと冷酷さのバランスに毎回震える。日常にちょっと疲れたとき、現実を忘れたいとき、ぜひこの作品を観てみて。心の奥に残る何かがきっとあるから。